メモリの一部をRAMディスクにして快適環境を構築してみる

 パソコンメモリの価格もだいぶお手軽になったもので、1万円も出せば 16GB を載せることができるようになりました。これに加え SSD に OS をインストールするだけでもかなりの動作速度を体感できるのですが、余裕のあるメモリ容量を一部 RAM ディスクにすることで、さらなる速度アップを図るというのも乙なものでございます。

RAM ディスクとは?

 RAM ディスクとは、ソフトウェアによってメモリ上にストレージを作る技術のことです。RAM ディスクへのアクセス速度は SSD よりもはるかに高速なので、Windows の一時ファイルや各種アプリケーションのテンポラリファイルをこのディスクに置いておくことで、快適な環境を構築することができます。

 以前は電源を落とすと RAM ディスク内のデータが消去されてしまいましたが、最近はフリーソフトでもバックアップ機能があり、読み込みに時間のかかるファイルをこのディスクに置いてパソコンの動作速度を上げられるようになりました。

 また、SSD は搭載されているフラッシュメモリーに書き換え可能回数の上限があり、通常では使いきれないぐらい回数が多いと言われていますが、できることなら回数を少なくしたいものです。そんなとき、書き換えが頻繁に行われるキャッシュファイルなどを RAM ディスクに置くことで、SSD の寿命を延ばす効果も期待できます。

どうやって RAM ディスクを作るの?

 今回は「SoftPerfect RAM Disk」を使います。作成できるディスク容量に制限なし、非商用ならフリーです。残念ながら 32bit OS の管理外領域には使うことができないので注意してください。ダウンロードはこちらからどうぞ。

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 ダウンロードしたインストーラーをダブルクリックして、ダイアログの手順に従うだけなので簡単です。私はなったことがないのですが、Windows が起動しなくなるトラブルが起きることもあるようなので、ディスク作成前に大事なデータのバックアップをするようにしてください。

起動するとこのようになります。

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すでにいくつかディスクを作成していますが、気にしないでください。

イメージの作成

まずはメニューの「イメージ作成と仮想ディスク」→「イメージの作成」をクリック。

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「ディスクイメージの作成」ダイアログでフォルダのアイコンをクリックします。

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「名前を付けて保存」ダイアログが表示されるので、保存したい場所に移動してイメージのファイル名を入力します。今回は「ram-disk-image」にしました。拡張子は自動で付けてくれるので、入力する必要はありません。保存場所ですが、SSD に OS をインストールしている場合、データ保存用の HDD があると思いますので、そちらでよいでしょう。

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「イメージタイプ」はハードディスクを選択。「容量」はこれから作成する RAM ディスクの容量になります。「ファイルシステム」は NTFS を選択。

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OK ボタンを押してください。

容量はどのくらいの大きさがいいの?

 実際に RAM ディスクを作成してキャッシュを移動し、動作に問題がないことをトライ&エラーで確認していくことになると思います。私の環境では Windows の一時ファイルと IE のキャッシュを 500MB の RAM ディスクに移動して運用していましたが、たまに RAM ディスクがいっぱいになって IE でダウンロードしたファイルが壊れて開けなくなる不具合が発生したことがありました。

 今回はじめて Google Chrome と Firefox のキャッシュを RAM ディスクに移動しましたが、両方とも 200MB の容量で問題なく動作しました。ただ、移動前のキャッシュの大きさを確認したところ、両方とも 500MB のファイルサイズだったのと、キャッシュの仕組みとして容量が大きいほど速度アップの効果を期待できることから、500MB ぐらいはあったほうがよいのかもしれません。

 結果、私の環境では 2GB(2000MB) の容量にして、Windows の一時ファイルと IE、Google Chrome、Firefox のキャッシュを移動して様子を見ることにしました。1GB もあれば動作はしそうですし、「もっと速くしたいんじゃい」という人は容量を大きくすればよろしいかと思います。動作不良などがありましたら、後日追記します。

RAM ディスクの作成

次にメニューの「RAMディスク」→「起動時にマウントされるRAMディスクの追加」をクリック。

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「RAMディスクの追加/編集」ダイアログが表示されます。

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「イメージファイル名(任意)」には先ほど作成したイメージファイルを選択します。「ドライブ名」は自分で好きに決められます。「RAMディスクの内容をイメージに保存する」にチェックが入っていることを確認してください。

OK ボタンを押せば、電源を落としてもデータの消えない RAM ディスクの完成です。このままでは使えないので、作成したディスクをフォーマットしてください。クイックフォーマットで十分です。

いろいろファイルを置いてみる

 フォーマットが完了すると、普通のフォルダのように開くことができるようになるので、試しにいろいろ置いてみましょう。今回は、Windows の TEMP フォルダ、IE・Google Chrome・Firefox のキャッシュを RAM ディスクに置いて速度アップを目指したいと思います。

RAM ディスクで R ドライブを作成し、中身に次のようにフォルダを置きました。

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Windows の一次ファイルを RAM ディスクに移動する

 Windows が一時的に使うファイルを保存するフォルダを RAM ディスクに移動します。通常は C ドライブにあるのですが、ディスクの断片化を引き起こしパソコンの速度低下の原因にもなります。環境変数の TEMP と TMP のアドレスを RAM ディスクに変更するのですが、SoftPerfect RAM Disk から変更できるので今回はこちらでやってみることにします。

メニューの「ツール」→「WindowsTEMPフォルダの設定」をクリック。

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目的のフォルダのアドレスを入力するだけで完了です。

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IE のキャッシュを RAM ディスクに移動する

「インターネットオプション」から設定します。

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「全般」タグの「閲覧の履歴」の設定をクリック。

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初期設定で C ドライブになっていますが、「フォルダーの移動」をクリックし目的のフォルダを選択します。

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アドレスが切り替わっているのを確認したら、OK ボタンを押して設定を変更します。

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Google Chrome のキャッシュを RAM ディスクに移動する

Google Chrome を終了しておいてください。初期設定では以下のフォルダにキャッシュが保存されています。

Cache フォルダを削除してください。

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次にコマンドプロンプトを立ち上げます。現在のアカウントが管理者権限であることを確認してください。次の文字列をコピーします。

移動先やユーザー名は適宜変更してください。これをコマンドプロンプトに貼り付けます。

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貼り付けた後にエンターキーを押して「シンボリック リンクが作成されました」と表示されれば成功です。

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Firefox のキャッシュを RAM ディスクに移動する

ロケーションバー(アドレスバー)に「about:config」と入力してエンターキーを押します。

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「動作保証対象外になります!」と表示されますが、「最新の注意を払って使用する」をクリック。

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画面上で右クリックし、「新規作成」→「文字列」をクリック。

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「新しい文字列の設定名」ダイアログが表示されるので、「browser.cache.disk.parent_directory」と入力し、OK ボタンをクリック。

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「文字列を入力してください」ダイアログが表示されるので、目的の RAM ディスクのアドレスを入力して OK ボタンを押せば、キャッシュを移動することができます。

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最後に

 今回 RAM ディスクに移動したファイルは Windows の一時ファイルとブラウザのキャッシュだけでしたが、容量の大きいデータを扱う Photoshop や DTM、動画編集ソフトのキャッシュファイルを移動することで、お使いのパソコン環境をさらに快適にすることができます。メモリに余裕がある場合には、アプリケーションを丸ごと RAM ディスクにインストールすることで爆速にするという荒技まであるようです。

 ただしこれらの高速化にも欠点がありまして、C ドライブの Temp フォルダを使用するアプリケーションの場合、キャッシュを移動することで動作しなくなるものがあるということです。代表的なものが Dropbox で、こちらのリンク先でも指摘されておられます。

 私の体験談ですと、GIMP のキャッシュを RAM ディスクに移動したところ、新しくブラシを追加することができないという不具合に遭遇したことがあります。だいぶ昔の話で今では修正されているかもしれませんが。動作速度をアップできる反面、動作不良を引き起こす原因にもなりますので、「動作がおかしいな」と思った場合にはキャッシュをもとに戻すなり、アプリケーションを再インストールするなりして、様子を見ながら環境を構築していくようにしてください。うまくいけば、あなたの快適な PC ライフに貢献してくれること、間違いなしであります。

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