GIMPにおいてキャンバスで画像の位置をきちっと決めたり、複雑な図形を描画したりするのにグリッドやガイドは欠かすことができません。特にスナップと組み合わせると、いちいち画面を拡大しなくても1ピクセルもズレることなく調整できるので、とても便利です。
ところが、グリッドやガイドの交点にピタッと吸いつくことを期待してスナップ機能を使ってみたものの、思ったように動作しないことがあります。
画像を拡大したままでも正確な位置決めで効率アップ
画像の移動などで細かい位置調整が必要な場合には、対象となる場所を「ズーム」ツールで拡大して作業をするのが基本です。大きいままだと、数ピクセルずれていてもわからないからですね。
キーボードのCtrlキーを押しながらマウスホイールをくるくるしても、画面の拡大・縮小ができます。
ここでグリッドやガイドをしっかりと設定してスナップ機能をONにすれば、画像の端っこがグリッド・ガイドの交点にピタッと吸いつくので、画面を拡大したままでも正確に位置を決めることができます。
こちらの画像は、キャンバスにガイドを設置し、画像の端っこをスナップ機能でピッタリと吸い寄せて移動させているところです。
画像の移動のほか、描画ツールの位置を決めるのにもグリッドやガイドは威力を発揮します。鉛筆ツールをクリックして、
グリッド・ガイドの交点にマウスカーソルをもっていけば、画面を拡大したままでも正確に位置を決めることができます。
描画ツールは最初に始点を左クリックし、次の点をShiftキーを押しながら左クリックすると直線を引くことができます。必要な座標をグリッドやガイドで交点として作成しておき、Shiftキーを押しながらスナップを利用して左クリックでポチポチしていくと、ちょっとした複雑な図形でも効率良く作成することができます。
これは鉛筆ツールに限らず、ブラシやエアブラシなどでも活用できます。
スナップがうまく動作しないツールがある
矩形選択ツールをクリックしてください。
ここでマウスカーソルをグリッド・ガイドの交点にもっていっても、いつものようにピタッと吸いついてくれません。
正確な位置・大きさで四角形を描画したかったのに、このままではうまくいきません。
そこで、まずはグリッドやガイドの交点を気にせず、適当に矩形選択をしてしまいます。
矩形選択は一度選択をした後でも、大きさを修正することができます。この状態であればグリッド・ガイドの交点にピタッと吸いついてくれます。
反対側にも同じ操作をすれば、グリッドやガイドで決めた位置をしっかりと選択することができます。
パスツールも同様です。パスツールをクリック。
ここでグリッドやガイドの交点にマウスカーソルをもっていっても、いつものようにピタッと吸いついてくれません。
そこで、まずは適当にパスを作成してしまいます。後から修正しやすいように、グリッドやガイドの交点に沿って置いておくといいと思います。
パスは一度置いた後でも、位置を修正することができます。この状態であればグリッド・ガイドの交点にピタッと吸いついてくれます。
まとめ
GIMPは高機能でいろいろなことができる反面、似た操作が多くて混乱したり、微妙に使い方にクセがあったりして初心者を苦しめることがあります。
ただ、少しずつそれらをクリアして使い方に習熟すれば、無料であるにも関わらず実にたくさんの作業をこなすことができる有用なツールです。
迷ったらまずは焦らず、手順のひとつひとつを丁寧に見直して、なにが混乱の原因なのかを見極めながら慣れていってください。
ガイドやグリッドの使い方についてはこちらに記事にしましたので、よければ参考にしてください。
GIMPでガイドを活用してみる | Naokix.net
GIMPでグリッド(格子線)を使って画像を正確に配置してみる | Naokix.net
Comment