not providedって、なによ?

 Googleアナリティクスといえば無料で使えるのに高機能、ブログやウェブサイトのアクセス解析には企業の6割もが導入している定番となっております。ユーザー数や直帰率、ランディングページを調べるなど、ユーザビリティの向上には欠かすことのできないものです。

 訪問客を増やすためにチェックしなければならないことはたくさんあると思いますが、なかでも「どのような検索キーワードでユーザーが訪れたのか」は外すことができないと思います。

 ところが、Googleアナリティクスの初期設定ではユーザーの使った検索キーワードを調べることができません。今回はこれをどのように解決すればよいのかを解説したいと思います。

Googleアナリティクスで検索キーワードを調べるには

Googleアナリティクスにログインし、サイドバーにて「集客」→「Search Console」→「検索クエリ」とクリックしてください。

Googleアナリティクスが初期設定だった場合、キーワードのほとんどが「(not provided)」になっており、ユーザーがどのような検索キーワードで訪れたのかがわからないと思います。

原因は「SSL通信」にあります。

SSL通信とは?

ネットショップやインターネットバンキングの登場により、なりすましや盗聴などから個人情報を守る必要性が高まりました。そこで、ユーザーが使うブラウザとWebサーバー間の通信を暗号化する「SSL通信」が誕生します。

Google Chromeを使っている場合、接続しているウェブサイトがSSL通信によって守られているかを確認するのは簡単です。アドレスバーの横に鍵マークと「保護された通信」と表示されます。これはいつもお世話になっているアマゾンさん。

SSL通信を導入していないウェブサイトの場合、エクスクラメーションマークが表示されます。このようなページでクレジットカードなどの個人情報を入力するのは控えたほうが無難です。

SSL通信については過去に記事としてまとめていますので、こちらもあわせてお願いします。

「このサイトのセキュリティ証明書の取り消し情報は、使用できません。 続行しますか?」ダイアログについて | Naokix.net

さて、2011年10月18日にGoogleは検索データのプライバシー保護を理由に、検索サービスの通信時にSSL接続をデフォルトにすると発表しました。

「セキュリティが上がっていいんじゃないの?」と思われるかもしれませんが、通信が暗号化されているためユーザーがどのような検索キーワードを使ったのかまでわからなくなりました。

これに対して、当時は「ユーザーのプライバシー保護とか言ってるけど、Googleと競合するほかの広告企業に情報を渡さないためなんじゃないの?」なんて言われたそうで、海外でもかなり怒りの声が上がったと言われています。

その後もGoogleサービスのSSL通信化は進み、YahooやBingといった検索エンジンにもSSL通信が導入されたことで、今では検索流入のほとんどがnot providedになっています。

Search Consoleから検索キーワードをチェックする

それでは、検索キーワードを調べることはできないのか?Google Search Consoleを使えばGoogleからの流入に限りますが、ユーザーが使った検索キーワードを知ることができます。

ログインし、「検索トラフィック」→「検索アナリティクス」とクリックします。

Googleの検索エンジンで使われた検索クエリがクリック数と共に表示されます。

Search ConsoleをGoogleアナリティクスと連携させる

ここまででも自分のブログがどのような検索キーワードで調べられているのかがわかるので、解析にとっては有益でしょう。ただ、ページごとの流入キーワードを調べるといった使い方ができないため、このままだと少し不便かもしれません。そこで、Search ConsoleをGoogleアナリティクスと連携させます。

Search Consoleにログインしたまま、Googleアナリティクスを開いてサイドバーで「集客」→「Search Console」→「検索クエリ」とクリックしてください。「統合を有効にする必要があります」みたいな画面が表示されるはずです。

「Search Consoleのデータ共有を設定」というボタンを押します。

プロパティ設定の画面に移動します。

画面の下のほうに移動してください。

「Search Consoleを調整」ボタンをクリックします。

「Search Consoleの設定」画面に移動します。「編集」というリンクをクリックしてください。

すると、別ウィンドウor別タブで「Google アナリティクスで Search Console のデータを使用する」画面が表示されます。

複数のウェブサイトをもっていて、かつ前もってSearch Consoleに自分のサイトを登録している場合、複数のサイトが表示されるはずです。今回の目的のサイトを選択して「保存」ボタンを押します。なお、こちらのページからも新しくサイトを追加することもできるようです。

先ほどのGoogleアナリティクスのSearch Consoleの設定画面に戻り、「完了」ボタンを押します。

プロパティ設定の画面に戻って「保存」ボタンを押します。

統合直後はまだデータがありません。反映されるまで待ちましょう。私は2、3時間でデータを取得できました。

動作確認を行います。サイドバーにて「集客」→「Search Console」→「検索クエリ」とクリックしてください。検索クエリが取得できていることを確認してください。

YahooやBingはどうしよう?

先ほど、Search Consoleの説明のところで「Googleからの検索流入に限る」と述べました。それでは「YahooやBingから流入した場合にキーワードはどうなるの?」と思われるかもしれません。

まずYahooですが、検索エンジンの中身はGoogleと同じものです。Googleアナリティクスを使ってSEO対策を行えば、そのままYahooへのSEO対策となります。

さて、Bingですが。放っといていいんじゃないですかね(投げやり

日本国内における検索エンジンのシェアですが、GoogleとYahooで9割を占めています。参考までに当ブログの検索流入の割合を掲示しておきます。

  • google:81.6%
  • yahoo:10.6%
  • bing:1.8%

当ブログの場合、スマホ対応をほとんどしておらず、記事の内容から言ってもパソコンをある程度使いこなせる読者層であると考えられます。

サイト内容やスマホからの集客を考えた場合、割合に多少の変化はあるかもしれませんが、ニールセン社の調査によればパソコン・スマホの両方でGoogleとYahooがシェアの9割を占めていますので、シェアの低いBingについて神経質にならないほうがいいのではないかと思います。

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